長唄 菖蒲浴衣 

菖蒲浴衣 唄と演奏 2022年7月12日

四世 杵家彌七

五月雨や 傘につけたる小人形 晋子が吟もまのあたり 己が換名を市中の四方の諸君へ売り弘む 拙き業を身に重き 飾り兜の面影うつす 皐月の鏡曇りなき梛(なぎ)の二葉の床(ゆか)しさは 今日の晴着に風薫る 菖蒲浴衣の白襲(がさ)ね 表は縹紫(はなだむらさき)に裏むらさきの朱奪ふ 紅もまた重ぬるとかや それは端午の辻が花 五とこ紋のかげひなた 暑さに つくる雲の峯